ある曇り空の午後、田中充はカフェで買ったアイスコーヒーを片手に、大学のレポートを出しに向かっていた。すると、駅前の交差点で――
👮♂️「ちょっといいかな。カバンの中、見せてもらえる?」
警察官Pが、突然声をかけてきた。
田中は驚きつつも律儀に立ち止まり、質問に応じようとする。
👓田中「えっと…何か変なことしましたか?」
👮♂️P「最近このあたりで盗難事件があってね。君、挙動が少し不自然に見えたんだ。」
田中の肩がピクリと反応する。
👓「そ、そんな…。僕、ただレポートを出しに行くだけなんですけど…」
Pはカバンに手を伸ばそうとするが、その瞬間、田中はふと思い出す。
👓「(……いや、これって、任意?強制?)」
大学の法学入門で習ったばかりの「任意捜査」と「強制捜査」の違いが、彼の頭をかすめた。
👓「あの、これって任意ですよね?もし嫌だって言ったら…帰ってもいいですか?」
Pは一瞬黙り、少しだけ口元を緩めた。
👮♂️「……お、詳しいな。うん、もちろん。協力は“任意”だからな。」
その言葉に救われたように、田中は微笑み、そそくさと駅の方へ歩いていった――が、後ろ姿からはどこか、誇らしげなオーラが漂っていた。
地下2階こぱおの法律研究室
🧪こぱお博士:「うぉおおお…!田中くん、任意捜査をその場で指摘とは……さては六法、脳にBluetooth接続してるな?」
🐾もふん補佐官:「それができたら司法試験会場、全員でノイズキャンセリング外すもふん…」
🧪こぱお:「でもアレやん?“ちょっと不審だったので~”って言われた時点で、もう人生終わったかと思うよね。ワイもカバン開けられたとき、中に入ってた試験管の中身がメロンソーダ味ってだけで連行されかけたぞィ?」
🐾もふん:「そもそも何でフラスコにメロンジュース入れてるんですか。しかも炭酸!?普通の水筒で持ち歩いてくださいもふぅ!」
🧪こぱお:「いやほれ、警職法的にも“個性的な味覚”は保護されるべきであって…って書いてない!?あっ…法の網、意外と目が細かい!」
🐾もふん:「しかも目に詰まってるのは博士の奇行じゃないですか。それは“相当な理由”になります。」
🧪こぱお:「や、やばい…ワイ、いつの間にか違法性を帯びたファッションになっとる…」
🐾もふん:「というか違法性の塊みたいな格好で街歩かないでください。警察官Pさんが追うのも納得ですもふ。」
論証
所持品検査自体には法の根拠はないが、職務質問の不随行為として適法であると解する。(警職法2条1項)ただし、所持人の承諾を得て行うのが原則である。
では、承諾のないままこれを行うことが許されるのか。
所持品検査は行政警察活動の一種だが、捜査活動たる司法警察活動との連続性に鑑み、同様の規制を及ぼすべきである。
したがって、捜索に至らない行為であれば、強制に渡らない限り許容され得ると解する。
具体的には、検査の必要性、緊急性、これにより害される個人の利益と得られる公共の利益との権衡等を考慮し、具体的状況下で相当と認められる限度において、許容されると解する。
こぱお博士の法的アドバイス
“所持品見せて?”って言われた時に一番大事なのはね、“それ、ホントに断れるムードかどうか”ってことなんだよ。」
「法律的には“任意”っていうけどさ、実際には“断ったらどうなるか怖くて断れない”こともあるでしょ? そういうのは、もう実質“強制”とほとんど変わらないんだよね。」
「警察官が声かけてきたら、マジでドキッとするの分かる。でもね、ちゃんと理由を聞いたっていいし、“これ任意ですか?”って聞くの、全然OKなんだよ。
むしろ、それを聞けた田中くん、超ナイス判断。✨法学入門1年目で出せるムーブじゃない。」
「ちなみに、“怪しかったから”だけじゃカバン見せろって言うのはちょっと無理がある。警職法では“相当な理由”って必要なんだ。ふわっとした理由じゃダメ。判例でもそう言ってるしね。」
(白衣のポケットから六法を片手に)
「というわけで、街を歩く時は六法をポケットに…いや、それは重いか。スマホに憲法アプリ入れとこう。それだけでちょっと強くなれるぞ🔥」
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コーヒー代 300円🐾もふん補佐官の見解
「“カバン見せて~”って、たった一言でも…心がきゅっってなるんですよね。」
「“任意”って言われるけど、ほんとにイヤって言える空気かどうか…それって、けっこう勇気いりますよね。おまわりさんがコワいとかじゃなくて、なんとなく…ことわったら怒られるかもって、思っちゃうんです。」
「でも、法律では“イヤって言える状況”じゃないと、任意って言えないらしいんです。だからほんとは、ことわっても、にこにこ見逃してもらえるくらいじゃないとダメなんだって。」
「田中さん、ちゃんと『これって任意ですか?』って言えて、すっごくえらいなって思いました!💮
たとえカバンの中に、まっピンクなウサギのキーホルダーが10ぴき入ってたとしても…それを見せるかどうかは、自分で選ぶことなんですっ!」
(くるりと後ろを向いて、なぜか自分のリュックをガード)
「わたしのカバンの中身?……ぜったい見せませんっ…もふっ(照)」
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